心理検査(発達特性検査)のご案内
当院では成人の発達障害(ADHDを含む)について、生育歴など詳細な問診と心理検査を組み合わせた上で発達特性を評価し、総合的に臨床診断を行なっています。心理検査はご本人の特性により、いくつかの検査を組み合わせて行ないます。検査は公認心理師が実施します。
心理検査・診断の流れ
① 診察
- 生育歴や学校や職場での適応状況の聞き取り
- 必要な検査を決めて、その意義等について説明します
② 心理検査(予約制)
- WAIS-Ⅲ
- P-Fスタディ
- MSPA
- 感覚プロファイル検査※
- ADOS-2※
- Vineland-Ⅱ適応行動尺度※
(※保険適応のない検査で自費となります)
検査実施より 1か月後
③ フィードバック面接(予約制)
- 担当心理師(または担当医)による検査結果の説明
※検査報告書をお渡しします
④ 診察
- 診断結果の説明
※発達障害の診断は生育歴や現在の状況、検査結果などを総合的に評価して行います
当院の主な心理検査について
知能検査(WAIS-Ⅲ) (検査時間:2時間程度)
成人用の知能検査で、言語や記憶力などの様々な能力を評定します。各能力の偏りや検査への取り組み、他の検査との組み合わせにより認知特性を評価します。
MSPA(Multi-dimensional Scale for PDD and ADHD) (検査時間:1時間程度)
発達障害の特性の程度と要支援度についての評価尺度です。MSPAでは、コミュニケーションや集団適応力、共感性、こだわり、感覚、運動、不注意、多動・衝動性などを多面的に評価します。
ADOS-2 (検査時間:1~1.5時間)
世界的に使用されている発達障害(自閉症スペクトラム)に特化した検査です。日本では2015年より使用されるようになりました。発達障害の特性について、コミュニケーション、対人交流、想像力(イマジネーション)等を評価します。検査には高い専門性を要します。
Vineland-Ⅱ適応行動尺度 (検査時間:1時間程度)
ご本人をよく知っている家族などへの聞き取りを行ない、生活への適応状況や生活スキルを評価する検査です。障がい特性によって生じる困難、社会適応の程度について把握することができます。
感覚プロファイル検査 (検査時間:20~30分)
感覚特性(過敏あるいは鈍さ)や感覚処理の傾向を評価する検査です。
検査費用について
- WAIS-Ⅲ、P-Fスタディ、MSPAは保険適応となっている検査です。
- 感覚プロファイル検査、ADOS-2、Vineland-Ⅱは保険適応がないため自費となります。
- 検査報告書の作成料とフィードバック面接料として別途費用が必要となります。
- 検査費用の詳細は当院までお問い合わせください。
検査結果の説明(フィードバック面接)について
- 結果の分析と評価、報告書作成のため、フィードバック面接は検査の1か月後となります。
- フィードバック面接では、担当心理師(または担当医)が検査結果を説明します。
その際に検査報告書をお渡しします。