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大人のADHDとは

ADHDは発達障害の一つで、もともと子どもの疾患です。その特徴には不注意、注意散漫、落ち着きのなさ、多動、気の短さ、衝動性があり、多くの場合、子どもの時に気付かれます。しかし、多動が目立たない不注意優勢型ADHDの場合、単なる個性と考られ周囲が疾患と気付かないまま、大人になることがあります。そういった場合、大人になった際に職場などで何らかの不適応を起こしやすく、うつ病や不安障害などを発症することがあります。幼少時から存在したADHD症状に、大人になって初めて気付くこと、それが大人のADHDと呼ばれるものです。

大人のADHDが注目されたのは、2000年に「片づけられない女たち」という大人のADHDに関する翻訳本が出版されたことがきっかけです。この本を読んだ多くの大人のADHDの方が病院を訪れました。そして、彼らが「自分は一生懸命やっているが思うようにいかない」「わがまま、根気がないなどと言われてきた」「何か違和感や生きにくさを感じて生きてきた」「ちょっと落ち着きのない変わった子と思われていた」など、さまざまな思いを抱えていたことがわかりました。

大人のADHDは、周囲の理解と本人の工夫で社会適応が十分可能です。社会で大きな成功を収めている人も数多くいます。

症状

症状は大きく2つに分けられます。①不注意症状と、②多動・衝動性症状です。

不注意症状とは、「注意力が散漫」、「注意を持続することができない」ことで、仕事や家事が思うように進まない、片付けができない、時間管理がうまくいかない、忘れ物や物の紛失が多いなどがみられます。

多動症状とは「落ち着きなく動きまわる」ことです。小児ではよく見られる症状ですが成長とともに減少するため、大人のADHDでは多動症状は軽度のことが多いです。人によっては非常によくしゃべるなどの出方をすることがあります。

衝動症状では、我慢することが苦手で衝動的に何かをしてしまうことが問題となります。いらいらしやすい、短気であるという形で表れることがあります。

症状の強さによって、不注意優勢型、多動・衝動性優勢型、混合型に分けられます。

診断

大人のADHDの診断には幼少期・学童期の情報がとても重要です。両親からの情報や母子手帳、通知表などが役立ちます。また周りの人の声も参考になります。職場の方や配偶者などからの情報があれば診断に有用です。

まず問診にて、現在の状況の確認、幼少期・学童期の状況の確認を行ないます。心理検査や血液検査なども行ない、総合的に診断します。

ADHDに似た疾患に、統合失調症、不安障害、境界性パーソナリティ障害などがあり、すぐに診断がつかないケースもあります。専門医による診断を受けることをお勧めします。

原因

ADHDの原因はまだはっきりとわかっていません。しかしこれまでの研究から、ADHDでは注意集中にかかわる前頭葉と衝動性を抑える大脳基底核の働きがうまく作動していないと考えられています。これには、前頭葉でのドーパミンやノルアドレナリンの不足が深く関わっていると推測されています。つまり、ADHDの原因は育て方などの問題ではなく、先天性の脳機能障害であると捉えられているのです。

治療

大人のADHDの場合、日常生活や人とのかかわり方を見直したり、働き方を工夫することが症状の改善に役立ちます。専門医に相談しながら取り組むことをお勧めします。また、薬による治療も症状の改善に有用です。ストラテラやコンサータという薬が用いられます。これらは脳内のドーパミンやノルアドレナリンの不足を改善し前頭葉の機能を回復させることによって、ADHD症状を軽減する働きがあります。